高知建築ツアー
- 2016.01.13
遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします!
年が明けて、3連休の初日。かねてから行こうと言っていた「高知建築ツアー」に事務所スタッフ4名で行ってきました。
僕自身、高知県で建築の勉強をし(実際はほとんど勉強していない)その後就職して8年間高知県にいましたので、以前からスタッフ内で高知案内してよ~と言われており、計画していたのがやっと実現しました。当日、天候もよく建築ツアー日和でなによりでした。
高速道路を降りてまずは竹林寺(五台山)へ。相変わらず、苔庭が綺麗だな~と思いながら奥へ奥へ。
見学の本丸はこちら!納骨堂!
少し遠いですが新建築の表紙を意識してみました。建築家堀部安嗣氏の設計です。
自然に佇む全景はこんな感じ。2013年に竣工していますが、ずっと前からここに居たかのような雰囲気があります。
県産杉の105角の材を張り巡らせていたり(コンクリートとの取り合い部は浮いたようなデザイン)、
工事で掘った土を使って塗り壁にしたり、
土佐漆喰で鏡面仕上げしたり、
入口から内部中央に向かって床のレベル(高さ)が低くなり地面に潜るような設計をしながらも、浮いた用ようなデザインがちりばめられており、人間は死後、地に帰る(潜る)のか、天に昇る(浮く)のか、建築で表現しているのではないかと妄想していました。
住職さんにも説明していただきここでしか聞けない話も聞けて面白かったです。
素晴らしい建築です。
緻密な納骨堂とは打って変わってスケールの大きな「牧野植物園」へ。(説明加速していきます)
1999年竣工、内藤廣氏設計
何度来てもダイナミックな空間です。
植物園なので四季それぞれで見え方も違い、こんな施設が近くにある高知県民がうらやましい限りです。
牧野植物園を後にし昼食をとり、午後からは竹原義二氏がリノベーションを手掛けた「藁工ミュージアム」へ。
私は個人的に11月に行っていたので割愛します。
その後、高知が日本に誇るセルフビルド(自力建設)「沢田マンション」へ。
(全体)
(部屋の前まで車でつけれるスロープ)
(屋上庭園)
(地下駐車場)
(カオスな増築跡)
建築確認をとっていない違法建築であり尚且つ、大家さんが自分で建てたマンションです。
濃ゆい・・・個性的すぎる・・・
沢田マンションを見終えた後は隣町の南国市へ。
目的地は木造3階建ての「十市県営住宅」です。
県営住宅はコンクリートの無機質なものが一般的なイメージですが、高知県は木造(一部鉄筋コンクリート造)です!!一緒に作るお役人さんもすごいなと。
高知県の魅力の1つとして独自の文化があると思います。
建築でも高知で活躍している建築家は高知ならではの哲学を持っています。
「土佐派の家」
高知の素材を使い、高知の職人がつくる家。尚且つ現代的なデザインが必要とさる住宅です。
そんな土佐派の家の元メンバーでもある建築家山本恭弘氏の事務所兼ギャラリー「土佐山田の舎」へ。
見学の本丸その2!
(築100年を越える町屋を改装した事務所)
ギャラリーが開いていないのは承知でお伺いしたのですが、事務所にいた山本先生が快く中を見させていただきました。さらに丁寧にご説明もしていただきました。本当に感謝です。
(事務所とギャラリーをつなぐ中庭)
(コンクリートブロックの目地をかまぼこ状にしてなまこ壁に)
(ギャラリー内部)
(事務所打ち合わせスペース)
(たくさんのサンプルに興味津々の専務)
(伝統に新しさを入れた茶室)
(何とも言えない色に変化する柿渋染された土佐和紙を使用した襖)
色々な話をしていただき山本先生ありがとうございました。
ボリューミーな高知見学ツアーを振り返るボリューミーなブログでした。
おしまい
追記:見学ツアーの翌日、TV番組「ビフォーアフター」に山本先生が出てきたときはタイムリーすぎました。