木について学ぶ①
- 2018.12.21
先日、愛媛大学で行われた「木造建築セミナー」に参加してきました。
木造建築に関する建築基準法の法改正を受け、大断面集成材やCLTなど新たな技術を利用しながら大きな建築も木造でできるようになることから始まり
(技術的には70階建ての超高層ビルも木造で可能)
大きな木造建築の燃えない工夫や
(木造の学校校舎に火を付ける実験)
(防火・伝熱的にも優れている木製防火扉)
木を利用しての本当の循環型社会を考えるなど。とても有意義な講義を拝聴できました。
(日本の林業(山)は大変危機的な状況)
その中で講師の方がこんな言葉を言っていました
「一般的な設計士さんは木造建築を設計しながらも、木のことを何も知らない」
非常に耳が痛い思いをしました。(個人的に)
木材を利用して家づくりを生業にしながら、やれ「フローリングは無垢がいいですよね~」や、やれ「本物の木の方が雰囲気よくて味わいで出ますよ~」などと言いながらも、この木はどこから来て、なんの木で、どんな特徴があるのか等ざっくりとしたことしか知らないままでした。(個人的にですよ)
ボーっと生きて(設計して)んじゃねえよ!と怒られそうです。
そこで木についてもっと知りたい!学びたい!と思うようになり、第一歩としていつも木材を買ったり、プレカット(家の構造躯体の加工)をお願いしている木建市場小松さんに材料を取りに行きがてら少しだけ見学させていただきました。
(製品化された部材。「インゴカク(45mm×45mmの木材)」など決めれれた寸法にカットされています)
(梁など使用される丸太)
(なんにでもなる丸太)
(和室の床柱などになる製品。出番を今か今かと待っています)
(高級品のケヤキの一枚板)
(加工場(大工さんの手刻みが必要なもの))
(プレカット工場)
(部材が流れていきます。)
(ほぞ(でっぱり)が加工されて流れてきました)
薄暗い工場に肌色の木材の色が映えていい写真が撮れそうだな~と。(目的違う)
材料市場にいって、プレカット工場を見学したから何てことではないのですが、これから木材についてしっかり考え、学んでいこうと思っています。
簡単に「木材」と言っても、樹種・産地・製材・加工・構造・乾燥・含水率・強度・化粧材・合板・集成材など知らないといけないことはたくさんあります。
冒頭のセミナーの中でも木材は「曲がる」「腐る」「燃える」と悪者にされながらも、人間の生活と木は切り離せないものだという話もありました。
生活の風景の中には様々な木材が利用されています。その木の特徴を理解した上でかっこいい木造建築(住宅)を設計できるようになればと思っております。
(最後はダンプに材料を積み込んで帰ります。この材料が工事中のお家に使用されます)