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寒中見舞い

  • 2017.01.17

新年のご挨拶も遅れてしまいましたので、寒中見舞い申し上げます。

本年もよろしくお願いします!

新年の仕事始めは少し時間がゆっくり流れるので、これを機に色んな方々にお会いしてきました。

その中でも、修繕を依頼していただいていた大崎下島(広島県)のK様邸にスタッフたちで行ってきました。

築10年以上経過し、外部のデッキ等少し痛みが出てきた部分の調査や、その他の細かな修繕場所の聞き取りをさせていただきました。

K様邸は横田建設の設計ではなく龍環境計画という東京の設計事務所の設計でした。何を隠そうその事務所こそ元々専務が働いていた事務所であり、施工を横田建設で行ったお家でした。

僕自身訪れるのは初めてだったので、設計事務所ならではの構造や納まり、ディティールやデザインなど自然素材をふんだんに使用したK様邸がどのようになっているのか見てみたいという想いも踏まえてお伺いさせていただきました。

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(外観。塗装した杉板も少し色が落ちてきています。)

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(道路側の外壁にはデッキに繋がる隠し扉が。)

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(玄関の吹き抜け。節有の杉板が飴色に変化しています。)

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(リビングは日当りが良く、冬場も石油ストーブ1つで過ごしているそうです。)

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(階段周り。壁は土佐漆喰に砂を混ぜたオリジナルの土壁です。)

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(2階は化粧構造材が露出しています。和小屋の登梁です。)

と、修繕にはあまり関係ないところを写真撮らせていただきました(笑)

自然素材をふんだんに使用した家は手間と時間とお金がかかります。が、経年変化が豊かで凄みが増します。(抽象的ですが)

性能や機能性など何でも数値で表せる(表せないといけない)社会になっていますが、瀬戸内海の離島に建つ自然素材を使用したお家はゆっくりと呼吸する気持ちの良い家だと改めて実感・体感しました。

K様邸の調査聞き取りを終え島伝いに呉方面へ。その後福山市まで足を延ばし行ってみたかった新勝寺の禅と庭のミュージアムへ。

最近オープンした洸庭(こうてい)と受付でもある松堂(しょうどう)を目的に行ってきました。

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(新勝寺松堂(寺務所)。手で曲げた銅板屋根の上には松が植えられています。)

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(歩廊には松の丸太を削った柱。)

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(受付奥のグッズ等売り場。)

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(建物裏側の設備も徹底的に隠していました。)

建築史家・建築家の藤森照信氏の設計です。野性味溢れる自然素材を縄文的(縄文時代のような)に使用されることで有名ですが、建築のプロポーションは可愛らしい土着的な建築でした。

横田建設事務所にも氏の著作がいくつかあります。専務が好きなんでしょう。珍しく写真を撮っていました(笑)

受付を済ませ洸庭へ。
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(建築というより造形物のような建物の外観は一見おいしそうな感じです。)

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(よく見ると外壁は全て木の板でこけら葺きされています。近くで見ると大迫力です。)

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(入口前でペンライトを渡され、くぐるように入口を入ると中は真っ暗でした。)

洸庭は彫刻家である名和晃平氏設計?のアートパビリオンです。中に入りペンライトを頼りに座席に座り、25分間微量の光に照らされる巨大な水面を眺め続けるだけの空間でした。

よくわからないと言ってしまえばそこまでなんですが、25分間暗闇の中で静かに座るという行為が非日常的で面白く感じました。

とりあえず鈴木大拙の「禅とは何か」を読んでみようと思います。笑

そんなこんなで2017年もスタートしました。現場も動いていますので追ってこのHPで報告していこうと思います!