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夏至

  • 2017.06.29

今年の夏至は6/21でした。ということは2017年も残りは日が短くなっていく一方です。

住宅の設計をするようになってから太陽の位置をすごく気にするようになりました。
そこで、設計作業の中の検討事項である、太陽の光の取り入れ方を少し紹介しようと思います。
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(無印のHPから拝借)

小学校の理科の授業で習った内容ですが、地球の自転軸の傾きと太陽に対する公転の関係で地球から見る太陽の角度は季節によって違います。

その角度を計算し、夏の日光をなるべく室内に入れないように、冬の光をなるべく室内に取り込めるように考えます。

そこで横田建設では、スケッチアップという元はgoogleから出ていた無料の3Dモデリングソフトを使って検討します。

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例えばこんな家があったとします。平屋建てで切妻屋根の棟の位置をずらしたシンプルな形のお家です。ウッドデッキがある面が南側としましょう。

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6/21夏至の午前8:00頃です。家の東面に朝日が当たっています。

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12:00には太陽は真上から照らします。影が少ないですね。深めの軒が出ているので直射日光は家の中には入りません。

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夕日が真横から当たります。まだ6月ですがジリジリと熱い季節です。

それでは反対に冬至はどうでしょう。

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朝日が当たっていますが、夏至の日と影の向きが違いますね。だいぶ低い角度から照らしているからです。

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12:00には南面の壁が照らされています。夏至と違い窓を介し日光が室内に入っています。

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夕日に照らされたお家の影は太陽の角度もあり長く伸びています。

という風に、季節によって異なる太陽の角度を利用することが大切なのがわかります。

ここで一つ疑問が・・・

「でも一年間で一番暑い時期と一番寒い時期って夏至と冬至じゃなくね?」

そうですよね、一番暑いのはお盆頃の8月中旬、一番寒いのは椿祭り頃(ご当地ネタ)の2月中旬ですよね。

物理的に太陽が最も近くなる夏至がなぜ暑さのピークじゃないんだろうと。

僕も疑問に思ってgoogle大先生に訪ねたところ、海や大地が温められたり、冷やされたりするのに2か月程度かかるようです。それで暑さ寒さのピークは夏至冬至からずれるようです。

つまり、一番熱い時期の直射日光を避けれるに窓の位置や大きさ、軒や庇を考える必要があるのです。

夏至冬至から太陽の角度は変わってきますが、どの程度軒・庇を出すかのバランスがとても大切だと思います。

またお隣さんのお家との距離や高さ関係、景色が抜ける眺望などにより窓の位置や大きさも合わせて検討します。

一筋縄ではいかないところが面白みを感じますね。

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8/15 12:00

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2/15 12:00

 

 

 

 

 

おまけ

誰でも簡単に3Dでモデリングできる、スケッチアップですが、少々凝り性な性格があだとなり、必要ないものまでリアリティを追い求め作り込んでしまいます。

「誰も見てないのに・・・」と思いながら作ってしまってますが、これを機に紹介。
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タニタのガルバリウム鋼板製の雨樋。シンプルで好きな形(デザイン)です。実はタニタは体重計を作っているタニタです。

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換気扇の屋外ベンドキャップ。設計士さんは丸型のフラットタイプをよく使います。

スケッチアップをインターネットと繋げると世界中の人が作ったモデルが共有できますが、上記の物は宮内の手作りです。欲しい方がいらっしゃいましたらアップロードいたします。笑

もし、スケッチアップの全国大会があれば愛媛県代表ぐらにはなれそうな気がします。

おしまい