出張②
- 2018.06.05
またまた出張へ行ってきました。専務と二人で、行先は東京です。
出張といっても建築巡り、そうライフワークの延長線上です。
そして2日とも梅雨時に晴れる私の晴れ男ぶり。
1日目、遠い所からめぐっていきます。
(かなりのヴォリュームになりそうなので1日目と2日目に分けます)
まずは小金井市の江戸東京たてもの園へ。
モダニズム建築の巨匠前川國男邸が園内に復元されています。
戦時中に木造で作られてものですが、時代を超えるデザインが随所に見られました。
時間に制限があるため園内は前川國男邸周辺しか見てませんが、反対側の常盤台写真館もかなりモダンで、写真館という用途からくる北側からの安定した採光と壁と天井のアールはかなりいかしてました。
次は移動して象設計集団設計の個人住宅「ドーモ・アラべスカ」へ。
現在もお住まいなので内部は見れませんでしたが、たまにイベントで内部も公開されているようです。専務は東京のアトリエ設計事務所勤務時代に象設計集団とはつながりがあったので内部も見学したことがあるようです。
独特な造形・デザインはかなり印象的でした。象設計集団の建築には「排除の思想がない」と言う文言を目にして僕は唸りました。「非排除の思想」、全てを受け入れ異なる価値観の共存。多様性を認めている懐の深さみたいなものを大いに感じます。「排除します」といってずっこけたどこかの知事に教えてあげたいところです。
次は阿佐ヶ谷美術専門学校へ。こちらが専務が勤務していた設計事務所「龍環境計画」の作品です。ワークショップを通し当時の学生たちが建設にも参加していたようです。
中庭をぐるっと囲む建物はかなり高密度で、僕には中国や台湾、東南アジアの集合住宅の様な雰囲気に感じ学校らしくないと思いました。竣工当時と比べると増築されているようで「ここは部屋なかって通り抜けできたよ」ということを聞きその原型も見たかったな~と。
その後は渋谷周辺をうろうろ。
商業ビル群の中で専務から「あの建物はあの人の作品で当時のポストモダンの代表作だったよ」など解説付きで大変勉強になりました。
写真は建設中の新国立競技場。一応記念に。
こちらは渋谷の街中にあるモダニズム建築の住宅として有名な塔の家。
こちらもお住まいなので内部は見れませんが建物のプロポーションがとてもキレイです。コンクリートの表情は荒々しくコンクリートらしい仕上がりになっていました。
その後六本木に移動。森ビルで開催されていた「建築の日本展」へ。
中では千利休作の国宝の茶室「待庵」が原寸大で再現されています。勉強不足で茶室はまだまだなもので・・・斉藤裕の本を読みなおします。
様々な展示が9つのセクションに分かれており日本の建築、いや、建築の日本を学べ、かなり見応えがあり大満足でした。
その中でも僕が一番見たかったのは作品として大好きな丹下健三の自邸の模型(なんと1/3のスケール!)
木造でありながら1階はピロティになっており生活空間はすべて2階。
設計した建築のなかに住宅はほとんどありません。
白い箱を嫌った丹下健三が自分が住む家は伝統的な日本の建築様式とモダニズム建築のいいとこどりをした快作です。
ここで私は提言したい。この丹下健三自邸を丹下健三が育った町愛媛県今治市に再現して観光資源としてはどうかと!今治には他にも見所のある建築が多いので合わせてたくさん人がくるのでは!!
え?
建築好きしかこないでしょ?
ですよね・・・。
1日目はこれにて終了。DAY2に続きます。