今さらお盆の話


今さらですが、お盆休みに広島へ弾丸建築巡りに行ってきたのでメモを兼ねてここに記しておきます。

矢野南小学校(設計:象設計集団)

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専務の設計の師匠が勤めていた、象設計集団の作品です。お盆休み中で勿論中には入れず(お盆休み中じゃなくても入れないと思います)外から眺めただけでしたが、象設計集団の特長でもある中間領域(室内のような室外のような)が形の異なる南北の2つの校舎の間などにたくさん見受けられました。インターネットで調べると中の様子が詳しく載っていたりもします。定期的(不定期?)に見学会もあるようです。

中工場(設計:谷口吉生)

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広島市のゴミ処理工場ですが、広島市のゴミ処理の歴史や取組が展示されている施設も兼ねている建物です。ゴミ処理工場というあまりきれいなイメージがない建物を、世界一美しい美術館を設計するといわれる谷口吉生氏が設計しています。このギャップがすごいですよね。写真の通り内部は工場の一部がガラス張りで見えるようになっており、外部は市民の憩いの場も併設されています。ゴミ処理工場なのにとても気持ちよく、きれいな空間でした。基本的に解放されているようなので日中は自由に見学できます。

谷口建築はお隣の香川県丸亀市の駅前にある猪熊弦一郎現代美術館と、これまた香川県坂出市の香川県立東山魁夷せとうち美術館があります。近くに寄った際は是非訪れてみてください。ともに美しい建築(空間)です。

その後平和記念公園に。

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丹下健三らによる設計されたピースセンターは免震改修工事中でした。

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時期的なこともあり観光客も多く、辺りは鎮魂慰霊ムードでした。

その平和記念公園のすぐ隣にあるORIZURU TOWER(設計:三分一博志)へ。

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原爆ドームを含む平和記念公園だけでなく広島市内を見渡すことができる気持ちのいい展望デッキスペースがある商業施設です。展望スペースまでは階段で登ることができますが、上る場所によって蹴上(階段の一段)の高さが変わる斜めの階段にはアール(曲線)の滑り台がついています。子供もたちが楽しく上り下りできそうですが、現地でいただいたフリーペーパーにも書いていましたが、施工がかなり大変だったと。考えるだけで頭痛が痛くなりそうです(わざとです)

原爆ドームのすぐそばにあるビルですが、商業的だけではなく平和のことも一緒に考えることができる新しい広島のシンボルになっています。

足早にオリヅルタワーをあとに世界平和祈念聖堂(設計:村野藤吾)へ初の村野建築を見に行きましたが・・・

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これまた改修中。工事前ならこんな建物が見えていました。

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村野建築の装飾美を楽しみにしていましたが残念。日本各地のモダニズム建築が改修や取り壊しの検討がされています。見たい(体感したい)建築は早く行かないとだめですね・・・

そして最終目標地の安佐北区へ出発!

今回の建築巡りはここがメインでした!

染と茶(ステーキ屋さん)(設計:高須賀晋)

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傾斜地に建つ一階がピロティ(駐車場)、二階は深い軒の下の両妻面がガラス張りで中央にコアのような厨房がある木造建築の飲食店です。メジャーな建築家の作品ではありませんが、高須賀晋節全開の小細工のない潔い建築でした。こんな渋いの(男は黙ってこれ!みたいなの)が大好きなんです!!

ステーキ屋さんだったので昼食としてステーキ丼をいただきまいた。ユニークなマスターさんが一人で食べている私に話しかけてくれて、事情を話すと高須賀晋氏の話や完成当時の雑誌などを見せてくれました。

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そして高須賀晋氏が取材していた日本の集落の記事が載っている住宅建築(雑誌)を4冊くれました!!(雑誌ではなく全てまとめた集落の本は持っています)

「いつか恩返しします!」と伝えると「あなたの大成が恩返しです。」とおっしゃっていました。

(感涙)

はい!精進してまいります!

その後気合を入れて帰路に着きました。

記録的なブログだったので散文でしたが何とかぎゅっとまとめました。いい体験ができた建築巡りで学んだことをじっくりと反芻しながら仕事に活かしていこうと思います!

おしまい


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